未使用の墓地が必要なくなった お寺に返すとお金は返金してもらえるか?平成29年7月14日再更新

 

平成28年5月9日更新アップのブログの再アップです。

2回連続にてアップいたします。

 

この手の質問が未だにあります。

過去ログでなんども書いたんですが…。

 

過去ログからです。

お墓の権利の基本です お墓の土地の使用権 墳墓(墓石や遺骨等)の所有権 これを同一人物が単独で所有します平成27年5月27日更新

お墓を買うと言いますが、買うのは使用権です。

お墓の土地を買うことはできません。

ただし、原則的に転売や又貸しは出来ません。

ただし法律で禁止されているわけではありません。

あくまでも民民の契約です。

もちろん、お寺も民間の宗教法人です。

 

実はこの説明は厳密には正しくありません。

厳密に書くとかえって混乱するのでこう書きました。

 

正確に書くと、ほとんどのお寺では墓地の永代使用料は対価ではありませんので領収書の発行の義務は無いんです。

つまり永代使用料という名のお布施です。

お布施ですから絶対に返金はありません

 

少し法律的に説明いたします。

税法上は永代使用料はお寺(宗教法人)への寄付となります。

つまり「無償の財産出捐契約としての贈与(民法549条)」となります。

 

法律の条文です。

第549条

贈与は、当事者の一方が自己の財産を無償で相手方に与える意思を表示し、相手方が受諾をすることによって、その効力を生ずる

 

住職、「無償」は変じゃない?

だって墓地の永代使用権を取得しているんだから。

ま、そうですよね。

普通は変に思います。

 

一応こうなっているんです。

お寺に墓地の使用を認めてもらいます。

宗教心から(???)、寄付をします(´−`)

 

納得できないですよね。

でも法律上はこうなっているんです。

なぜならお寺(宗教法人)の行為は、収益事業でも営業にならないからです。

詳しくはこちらの過去ログをご覧ください。

お布施に領収書の発行の義務はありません 民法486条に書いてあります平成29年7月4日更新

 

高庵寺住職は原則的には領収書の発行はしません。

対価では無いし使い道が無いからです。

例外的に葬儀布施と永代使用料については領収書を必ず発行します。

 

葬儀布施については遺産相続の関係で発行しています。

高庵寺は葬儀の領収書は必ず発行します平成26年6月28日更新

 

永代使用料の領収書の発行は権利証が発行できないからです。

公営霊園や民間霊園では権利証が発行されます。

 

ほとんどのお寺(高庵寺もそうです)では権利証の発行ができません。

というのはきちんと区画が整理されてないので場所の特定が難しいからです。

上図のように区画の指定ができる寺墓地はほとんどありません。

最初から計画して造成された墓地でないと区画の指定が難しんです。

それで権利証の代わりに領収書を発行しています。

 

では民間霊園や公営霊園では返金が受けられるか?

困ったことに受けられると思っている人がけっこう多いんですねえ。

 

土地を借りて家を建てるときだって、返金は無いでしょう。

地主が返してくれとお願いしたときに借地権を売れるだけです。

借主から申し出たときは返金は絶対にありません。

 

寺墓地でも寺側から墓地の返還を求められたときは、返金(正確には返金ではなく補償金)をもらえることもあります。

 

全ての墓地で永代使用料が返金されることはほぼありません。

例外は契約時に特例で返金の約款がある場合だけです。

注意してほしいことは特例がある場合(見たことありませんが)には返金もありえるが、規約に無い場合は返金は絶対にされないということです。

 

判例があります。

同じ事例ではないのですが、論理は参考になります。

平成26年10月23日の東京地裁の判決です。

事案は「墓地使用契約を解除して、払った永代供養料を返せとお寺に請求できるか?」です。

判決のポイントです。

1、墓地の永代使用料は対価の場合と対価でない場合がある

2、対価でない場合はお布施である

3、檀信徒向けの墓地は全て対価では無い

4、一般向けの場合でも、対価でない墓地は「永代使用料が高額(この裁判では200万円でした)等」の特別の場合だけである

 

判決は返金を求めた原告の敗訴です。

結論として宗教法人に永代使用料の返金を求めても、認められない可能性がものすごく高いです。

裁判ですら絶対にはありませんが、弁護士費用を考えると、勝訴の場合弁護士費用も相手に負担させられれば良いんですが…。

日本の民事訴訟では弁護士費用は訴訟の勝敗にかかわらず,各自が負担するが原則です。

例外は不法行為に基づく訴訟と全く根拠の無い訴訟の場合だけです。

上記の裁判が該当しないのは明らかです。

 

ということで、たとえ勝訴して200万円が返金されても割が合わないということです。

現実問題として墓地の永代使用料の返金はありません。

 

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平成26年3月31日を以て全ての整備工事が竣工いたしました。

今後数十年間に亘り、寄付の要請は一切ありません。

 

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