自然との共生 日本やアジアと欧米との違い 宗教に深い関係があるような気がします平成30年8月17日更新

 

昔、釣りについてキャッチアンドリリースの是非の論争がありました。

私の記憶に残っているのは開高さんと矢口さんの論争です。

 

そのころの日本ではルアーやフライの釣りは一般的ではなく、釣りと言えば餌釣りがメインの時代でした。

 

開高さんは餌釣り否定派でキャッチアンドリリースを日本に根付かせるのに大きな功績があった方です。

ルアーやフライで釣れる魚というのは、その水系の生態圏の頂点に立つ魚で、鱒やバス等です。

ライオンやトラに相当するような魚で、それほど多くは生息できません。

 

生態系でライオンやトラを駆逐すると、生態系のバランスが崩れ、生態系を維持できないのは既に定説となっています。

 

矢口さんの意見はキャッチアンドリリース反対派です。

矢口さんのポリシーは釣った魚は全て食えです。

食べるためではなく、娯楽のために魚を釣ることへの反発でした。

 

矢口さんの言っていることは、日本古来のマタギの考え方に通じる考え方でした。

マタギは取った獲物を全て大切に利用します。

取りすぎることは生体系の維持に影響し、将来の生計に影響しますので、生態系の維持に最大限配慮した狩猟方法でした。

 

どちらの言い分も自然を大切にし、生態系の維持に最大限の配慮をする考え方です。

 

当時の私は未熟でしたから、どちらの考え方がより素晴らしいのかが判断できませんでした。

現在は誰の目にも明らかになっています。

 

公益財団法人日本釣振興会のHPです。

釣りのルールマナーと安全 キャッチ&リリース 禁止

 

私がよく散策する湖沼があります。(場所は公開できません)

ここにはレッドデータに載っているような貴重なトンボも生息しています。

 

以前は例にもれず、この地域もヘリによる農薬散布が行われていました。

散布後に散策すると、あらゆる昆虫のジェノサイドが見られました。

トンボやセミなどの簡単に見られる昆虫以外に、普通は見つけるのが難しいナナフシなども簡単に見つかり、ものすごく生態系の豊かな地域であったことが分かりました。

 

何年か前から、農薬散布が行われなくなり、トンボの数も劇的に増えました。

一番目に付くのはよく見かける赤とんぼやシオカラトンボの類ですが、図鑑でしか目にしたことが無かった絶滅危惧種のトンボも見られるようになりました。

WEBで調べると、栃木県内で現時点で確認されているのはここだけのようです。

 

ここで定点観測をされている方と知り合いになり、お話を伺いました。

現在の最大の問題点は食害です。

 

最大に加害者は鳥なんですが、これは生態系の一部ですからしょうがありません。

魚類の食害は、在来種の食害は問題ないレベルだそうです。

 

バスとブルーギルはどうしようもないそうです。

それに次ぐのがコイだそうです。

コイによる生態系の破壊も大きな問題になっています。

 

私の愛する湖沼も明らかに放流されたコイです。

バスとブルーギルは比較的近年に放流された魚類です。

 

開高さんの掲げた理想は素晴らしいものでしたが、現実は生態系破壊の象徴のようになってしまいました。

なぜなんでしょう?

 

ここからは個人の感想のようなものですが…

 

キャッチアンドリリースには、生態系の保護という観点はありますが、人は一段上の立場から、主として生態系を守っていくような印象を受けます。

「食べるため=生きるため」の釣りではなく、文字通りスポーツフィッシング、娯楽のための釣りです。

釣り人から見たら、真剣勝負であり、勝負が済んだ後は、相手を称えリリースでしょうが…

魚から見たら迷惑以外のなにものでもありません。

そこに人間のエゴを強く感じます

 

それに対し、矢口さんの考え方は、人も自然の一部であるとの考えです。

人は他の生き物の命を奪うことなく己の命を保つことはできません。

 

「釣った魚は全て食え」は命を無駄にしない、感謝の念をもって他の命を頂く考え方です。

仏教不殺生と全く同じ考え方です。

 

エゴを感じさせるパラダイムであれば、必ず不心得者のせいで悲劇的な結末は避けられません。

全ての人が善人ではないのです。

 

仏教のパラダイムには、不心得者に対するセーフティゾーンが保たれます。

食べられる量はたかが知れてますし、必要以上に採取したとしても、生態系を破壊するほどの採取はできません。

 

ただし、日本には無制限の農薬空中散布のような別の次元の環境破壊は未だに残っています。

この点は特にヨーロッパの一部の国を見習う必要はあると思います。

 

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