お寺は福祉事業じゃありません平成30年12月3日更新

 

まず寺の定義をみてみましょう。

広辞苑にはこうでています。

仏像を安置し、僧・尼が居住し、道を修し教法を説く建物。

中国で「寺」はもと役所の意。

 

日本の寺が江戸時代、今の役所の仕事の一部を担っていたことは過去ログで書きました。

少しだけ再掲します。

 

江戸時代に幕府が定めた寺請制度によって、日本人はもれなくどこかの寺の檀家になることを義務づけられたんです。

今で言うパスポートに当たる通行手形の発行も菩提寺が行ったんです。

江戸時代に江戸幕府の行政の末端組織みたいなことをお寺はやっていたんです。

そのため明治維新で廃仏毀釈運動のようなことが起こりました。

 

現在では法律で宗教法人の土地建物や宗教法人そのものを意味します。

宗教法人法を見てみましょう。

第一条    この法律は、宗教団体が、礼拝の施設その他の財産を所有し、これを維持運用し、その他その目的達成のための業務及び事業を運営することに資するため、宗教団体に法律上の能力を与えることを目的とする。

2 憲法で保障された信教の自由は、すべての国政において尊重されなければならない。従つて、この法律のいかなる規定も、個人、集団又は団体が、その保障された自由に基いて、教義をひろめ、儀式行事を行い、その他宗教上の行為を行うことを制限するものと解釈してはならない。

 

第二条 この法律において「宗教団体」とは、宗教の教義をひろめ、儀式行事を行い、及び信者を教化育成することを主たる目的とする左に掲げる団体をいう。

一 礼拝の施設を備える神社、寺院、教会、修道院その他これらに類する団体

 

第四条 宗教団体は、この法律により、法人となることができる。

2 この法律において「宗教法人」とは、この法律により法人となつた宗教団体をいう。

 

寺の定義は「寺院」の「宗教法人」です。

 

憲法で保障された信教の自由」が大前提です。

ずばり書くと、お寺に税金の投入はできません

 

タイトルの「お寺は福祉事業じゃありません」は、「お寺を運営するお金は税金を1円も使えないんです」の意味です。

当たり前です。

 

ただし、世界的には、宗教法人に税金を投入している国はいっぱいあります。

でも日本では絶対にダメです。

 

では運営するためのお金はどうするか?

実に単純な話で、自分で稼ぐ以外に方法はありません。

 

葬儀のお布施は任意です。

いくらでも良いんです、という考え方もありますが…

法律の趣旨からすれば、明確に間違いです。

 

高庵寺住職は葬儀や法事のお布施を明示しています。

高庵寺を運営していくための経費の総額ははっきりしています。

収入が不足すれば赤字になります。

それが限界を越えれば倒産となります。

民間企業の倒産とはかなり違いますが、寺の運営ができなくなる点では全く同じです。

そうなった寺は、実質住職がいなくなります。

 

実質には重要な意味があります。

具体的な事例を書いた過去ログです。

曹洞禅ナビで調べたお寺 見つかりませんでした

 

この寺の住職も包括宗教法人の曹洞宗には登録されています。

代表役員もいます。

建物はありませんが、土地は登記されています。

所謂「休眠宗教法人」なんです。

 

高庵寺が「生きている寺」として活動していくためには、「お布施は任意です」は不可能です。

もちろん営利事業ではありませんから、ご事情によりお布施の金額を下げることはあります。

ただし、その埋め合わせは絶対に必要です。

 

埋め合わせを誰がするか?

実は「お寺の危機」問題はこれが全てです。

 

高庵寺住職や前住職は、公立学校の教員をして埋め合わせをしていました。

現在はそれが非常に難しくなっています。

 

収益事業や教育法人や社会福祉法人を運営して埋め合わせをしているお寺もあります。

正直、「教育法人や社会福祉法人を運営」はあまり意味がありません。

誤解しないでくださいね、それがダメと言っているのではありません。

 

「教育法人や社会福祉法人を運営」するためには、原資がもの凄く必要です。

つまり、「埋め合わせをどうするか」などと苦慮しているお寺には縁のない話なんです。

貧乏寺に「教育法人や社会福祉法人を運営」はそもそもできません。

 

収益事業はどうか?

実は高庵寺も収益事業をほんの少ししています。

昔からの方に、寺の土地を賃借しています。

収入は微々たるものです。

都内の一等地なら別でしょうが、地方で地主業をしているお寺の実情は同じでしょう。

民間企業なら「バカバカしくて、やってられないよ」レベルです。

 

本来なら寺を慈善事業として運営できるのが理想です。

お金の無い方には葬儀も無料で行い、タダで墓地に埋葬してあげる。

やっているお寺あるでしょうか?

 

お金持ちのスポンサーがいて、寺を支えてくれれば可能です。

お釈迦様が最初に開かれた寺(祇園精舎)はそうでした。

曹洞宗の道元禅師が開かれた永平寺もそうでした。

 

お坊さんの人数は最も信頼できるデータで約35万人です。

その全員がお釈迦さまや道元禅師レベルならば可能かもしれません。

 

このブログをご覧のあなたに質問したいのですが…

あなたの菩提寺の住職は「お釈迦さまや道元禅師レベル」ですか?

もしそうだという方がおいででしたら、ぜひお教えください。

 

私には高庵寺を慈善事業として運営できる能力はありません。

 

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