高庵寺の銘石その5 渡良瀬真石と渡良瀬御影 やっぱり安山岩は難しい平成23年7月25日加筆


以前、渡良瀬真石についてご紹介いたしました。
本日、たまたまいらした足利の石屋さんに教えていただきました。
やはり赤城小松と同じ石で、採れる場所が、下流になるのです。

正確には、赤城小松石が、はるか昔、渡良瀬川に沿って下流に流された石のようです。
玉石で採石されるのは、そのためのようです。

この石を見ると、安山岩の難しさが分かります。
本小松石
のページでも書きましたが、品質のばらつきが、御影石とは比べ物になりません。

本当のところは、建立した石屋さんしか分からない典型です。
比べてみてください、両方とも渡良瀬真石です。(左側の石です、上記リンクを再度貼ります)
 
むしろ、写真の方が分かり易いのが不思議なくらいです。
右の渡良瀬真石は、画像を見て納得できました。
両方とも、建立した石屋さんが教えてくれたのです。
右の石は、実物を見ていたのでは、絶対に分かりません。
分かるのは、安山岩だということだけです。

一番、渡良瀬真石だと分かり易い画像はこれです。

安山岩特有の劣化
が、きれいに出ています。(変な表現ですが、そうとしか言いようがありません)
上の画像の左の石が、劣化するとこうなるのは想像がつきます。
右側の石は、手触りと、黒い粒で分かりました。
触ると分かるんですが、驚くべきことに本磨きです。

住職は、渡良瀬真石についてはかなり自信があったのですが。(なにせ、高庵寺で一番多い墓石です)
本日は、目から大きな鱗が落ちました。

本日は、さらに渡良瀬御影石(別名沢入御影石)についても、教えていただきました。
高庵寺にたくさんある外柵です。
いろんな石屋さんにお聞きしましたが、判明しませんでした。
稲田石に似ていますが、稲田石特有の色調が入っておりません。
有名なG623に新稲田の別名があるように、稲田石は、G623と似た色調があるのです。

変な表現ですが、若い石材業関係者や、住職のように勉強したての者にとって、G623から稲田石を覚える方が早いのです。(本末転倒極まりないことですが)

この石が渡良瀬御影石です。

この石もそうですが、錆がわりとでます。
ところが、錆の全くでない石もあり、稲田と間違いやすい石です。

こちらは、高庵寺にある稲田石です。

良く似てますね。
石英の灰色が混じるところが異なります。

以前紹介した名草御影と全く同じです。
錆の有る無しで、全く表情が違います。

面白い画像をお見せします。
この墓は、墓石は本小松、外柵に、渡良瀬御影と名草御影、土台に岩舟石を使っております。

上半分が渡良瀬御影、下半分が名草御影です。
錆がほとんど出てないので、G603とG614の組み合わせに間違えるかも知れません。
実物を見れば、違いは明らかです。
第一、この頃、中国の石は日本に入っておりません。


これが岩舟石です。
正式には、安山岩質角礫凝灰岩で、凝灰岩の一種です。
凝灰岩の代表は大谷石ですが、大谷石ほど脆くありません。

いい石なんですが、今は砕いて礫として使われています。

合掌

加筆

渡良瀬御影石と名草御影石について、
地質専門家の記述がありますので、引用させていただきます。

日本地質学会会員の「藤井光男」さんの論文の一部です。
はっきり言って、よほど興味のある方以外は、読んでもつまらないと思いますが、参考までに転載いたします。

渡良瀬御影石と名草御影石に、直接関係する部分だけです。
石屋さんのサイトは、けっこういい加減なので、ここまでチェックしないと危ないのです。

渡良瀬みかげ…九千万年前の地層

渡良瀬みかげは、沢入(そうり)みかげとも呼ばれますが、岩石名でいうと花崗閃緑岩(かこうせんりょくがん)という火成岩です。
普通は簡単に花崗岩といわれています。
東村沢入の草木ダム周辺の各所で白っぽく山肌を現わしているのが、みかげの地層です。
ここのみかげ石の分布は、東西に約6km、南北に約 12kmと広範囲に及び、足尾町にまで続いています。
足利市の松田川と名草川の上流、名草地域にも渡良瀬みかげと起源を同じくする花崗岩が、1.5kmの範囲で、ごく小規模に分布しています。


ということで、渡良瀬御影は超ローカルな墓石材です。
名草御影は、地元足利でも、ごく一部の石屋さんしか使わなかった石です。

でも、両方とも、硬いのに粘りがある最高の石質です。(普通は絶対に不可能です)
難点は、石目がきれいじゃないんですよね。

石質は、本小松なぞ目じゃないんですが。
なんだか、「気立てはとってもいい娘なんだよ。」お節介な仲人のような言い方ですが。

石の世界も、品質よりも見た目なんでしょうかねえ。

 

注意:石には旬があります。あくまでもこのブログの時点での情報です。後日お読みの方には当てはまらない可能性が圧倒的に高いのです。常に最新の情報を参照して下さい。

 


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