学校に頭蓋骨 誰のもの?平成31年1月16日更新

 

まず一番基本の法律です。

(祭祀に関する権利の承継)

第897条  系譜、祭具及び墳墓の所有権は、前条の規定にかかわらず、慣習に従って祖先の祭祀を主宰すべき者が承継する。ただし、被相続人の指定に従って祖先の祭祀を主宰すべき者があるときは、その者が承継する。

  前項本文の場合において慣習が明らかでないときは、同項の権利を承継すべき者は、家庭裁判所が定める。

 

お墓や仏壇だけでなく、遺体や遺骨も相続財産になります。

「遺体や遺骨も相続財産」については、異論をみたことがありません。

つまり人の頭蓋骨は相続財産です。

 

それではニュースです。

各地の高校で人の頭蓋骨など見つかる 教育委員会が対応

 

ニュースの動画も埋め込んでおきます。

 

上記リンク先も動画も遠からずリンクが切れると思います。

 

引用します。

鹿児島県と大分県の県立高校で人の頭蓋骨が見つかり、このうち鹿児島では警察が調べた結果「事件性はない」として、鹿児島市が身元不明で引き取り手のない「行旅死亡人」として埋葬したうえで官報に掲載し、身元の確認につながる情報の提供を呼びかける対応をとりました。

 

行旅死亡人」???

簡単に言うと「行き倒れ」です。

WIKIにリンクが貼ってありますので、詳しくはそちらをご覧ください。

 

通常は埋葬ではなく、納骨堂等の一時預かりが可能な施設に納骨します。

本来であれば納骨堂の管理者に火葬証明書を提出する必要があるのですが、「一時預かり」を理由にそのままにしているはずです。

たいていは「行旅死亡人の相続人」がいないか、引き取りを拒否します。

「行旅死亡人の氏名等が判明しない」んですから、これが当たり前です。

上記のニュースでは、最終的に「いない」とみなします。

公告の期間が終了後、合祀墓等に埋蔵(ニュースの埋葬は法律的には誤用です)します。

 

このへんの所は、けっこう微妙なんです。

自治体では必ず国に問い合わせをしています。

煩瑣ですが、論拠を示しておきます。

面倒な方はスルーしてください。

 

○墓地、埋葬等に関する法律の疑義について(昭和二七年六月七日)(二七環第一七八九号)

 

(厚生省公衆衛生局長あて北海道知事照会)

 

墓地、埋葬等に関する法律について、実施上左記のような疑義があるので至急何分の御指示願います。

なお本件については管下町村長から照会もありますので、よろしくお願いいたします。

 

 

1 墓地、埋葬等に関する法律第九条に規定する「死体の埋葬又は火葬を行う者がないとき又は判明しないときは、死亡地の市町村長がこれを行わなければならない」とあるのは、生活保護法第十八条第二項に規定する「左に掲げる場合において、その葬祭を行う者があるときは、その者に対して、前項各号の葬祭扶助を行うことができる」とあることと関連性があるかどうか、即ち生活保護法に「葬祭を行う者があるとき」の反対の場合のことを墓地、埋葬等に関する法律第九条で「行う者がないとき」と規定したものであるかどうか、若し、そのとおりであるとするならば生活保護法第十二条及び第十五条に規定する保護を受けている孤独の被保護者が死亡して他に葬祭を行う者がないときも、又、墓地、埋葬等に関する法律第九条に規定する「死体の埋葬又は火葬を行う者がない」ことになるかどうか(生活保護法は「人」を保護する法律であつて(即ち人権を有する人)、死体の処置には関係はない。従つて、生活保護法第十八条第二項の規定は、生活保護法の実施機関である市町村長には適用はなく、若し、市町村長がその葬祭を行つても、それは、墓地、埋葬等に関する法律第九条に規定する市町村長として実施するものであるから、生活保護法第十八条に規定する葬祭扶助を適用することができない旨の解釈もある)

 

2 墓地、埋葬等に関する法律第九条第二項で「前項の規定により埋葬又は火葬を行つたときは、その費用に関しては、行旅病人及び行旅死亡人取扱法の規定を準用する」との規定はその規定に基く同法施行規則(省令)には、何等の取扱規定がないので、その規定に基き、行旅病人及び行旅死亡人取扱法第十一条以下の各条の規定は全部準用され従つて、「行旅病人及行旅死亡人取扱法ニ依ル行旅病人、行旅死亡人及同伴者ノ救護並ニ取扱ニ関スル件」(省令)の規定及び「行旅病人、死亡人等ノ引取及費用弁償ニ関スル件」(勅令)の規定並びに「行旅病人及行旅死亡人取扱法第十七条ニ依ル外国人タル行旅病人、行旅死亡人及同伴者ノ救護並ニ取扱ニ関スル特例ノ件」(省令)の規定は、当然準用されるものと思われ、従つて、これ等の費用に関して規定した、都道府県が制定した条例、規則、訓令等もその侭準用しても差し支えないものと思われるが、どうか。

 

3 墓地、埋葬等に関する法律第九条第一項の規定による「火葬」を行う場合にも「行旅病人及行旅死亡人取扱法第七条」の規定及び「行旅死亡人ヲ火葬ニスルノ件」(勅令)の規定に従つて行わなければならないか。

 

4 略

 

5 墓地、埋葬等に関する法律第九条の規定によれば「死体を埋葬又は火葬をする者がないときは、死亡地の市町村長が、埋葬又は火葬しなければならない」旨の規定があるが、従来からの慣例で、死亡地、及び身元不明の死体があるときは、検察官又は警察官が検視した後、その地の市町村長に引き渡して、埋葬又は火葬をさせているが、死亡地及び身元不明の死体を或る市町村長が、その引き渡しを受けなければならない法的根拠はどうか。

 

(昭和二七年六月三○日 衛環第六六号)(北海道衛生部長あて厚生省公衆衛生局環境衛生部環境衛生課長回答)

 

昭和二十七年六月七日二七環第一、七八九号で照会のあつた標記のことにつき左のとおり回答する。

 

1について

他に全然埋葬又は火葬を行うものがなく、市町村長が行つた場合は墓地、埋葬等に関する法律第九条にいう葬祭であつて生活保護法第十八条第二項によるものではない。

但し、知人又は近隣の者が生活保護法をうけている孤独の被保護者の死亡した場合に行う葬祭は生活保護法が適用されるのであつて、墓地、埋葬等に関する法律第九条の「行うものがない」場合ではない。

 

2について

墓地、埋葬等に関する法律第九条の費用に関してのみ、行旅病人及び行旅死亡人取扱法及び法律の委託事項として制定された勅令、省令、条例等を準用して差し支えない。

 

3について

行旅病人及び行旅死亡人取扱法の規定を準用するのは、法第九条による費用に関してのみである。

 

4について 略

 

5について

法第九条を厳密に解釈すれば、埋葬又は火葬する者がないことになる。然しながら、法第一条の趣旨よりしても死体を放置することはできないから、死体発見地の市町村長が法第九条を準用して措置すべきである。

 

ポイントは「準用して」です。

法令文書を読むときは「みなす」と「準用」を明確に理解する必要があります。

説明は省略しますが、天と地ほどの差がありますのでご注意を。

上記の場合は問題なしです。

埋葬(正確には埋蔵です)して問題ありません。

 

こういうとき、文科省の対応は見事の一言です。

文部科学省教育課程課では「正当な方法で入手した人の頭蓋骨などを所持することには問題はなく、全国調査をすることは考えていない」としています。

そのうえで各学校では、本物の人の骨かどうかや入手経路が不明なケースは各都道府県の教育委員会に報告し、必要に応じて警察と連携するほか、大学への寄付や教育現場で引き続き保管するなど、適切な対応を検討してほしいとしています。

 

適切な対応を検討してほしい」、分かり易く書くと、文科省は責任を取らないから、こちらに迷惑がかからないように宜しくね、ということです。

 

専門家の方が答えてられました。

医学の歴史の専門家などでつくる日本医史学会の理事長で解剖学に詳しい順天堂大学医学部の坂井建雄教授は、歴史が長く伝統のある高校には大学の医学部などで標本として使われていた人の頭蓋骨などが寄贈されて保管されている可能性があると指摘しています。

 

坂井教授によりますと、遺体の解剖の際には遺族の承諾などが必要と定めた「死体解剖保存法」が昭和24年に制定されましたが、それ以前は各地の医学校や大学の医学部では医療機関などから提供された身寄りのない遺体で解剖実習が行われ、解剖後に遺体の骨を使った骨格標本が作られるケースが少なくなかったということです。

 

坂井教授は今回見つかった頭蓋骨とみられるものが数十年から100年余り前のものだった場合、こうした骨格標本の一部が当時地元の高校などに寄贈された可能性があると指摘しています。

 

この見解は証明はされてませんが(記録が無いので証明は不可能です)、ほぼ間違いないでしょう。

WEBで調べましたが、この説明が最も合理的です。

 

現在では不可能です。

それが「行旅死亡人」です。

現在は「行旅死亡人」として埋葬」されています。

 

現在は「解剖実習」は検体で行われています。

近畿大学の例で見てみましょう。

 

身近でも検体を希望されている方を存じ上げています。

遺族が引き取りを希望しない(実質的に遺族がいない)場合が多く、永代供養墓等への埋蔵がほとんどです。

 

福井県の教育委員会は「「今まで『本物の人骨かもしれない』ということで、各学校で大切に保管され、教育に使われて来た経緯もあるので、所持することに問題がないことがわかり各学校で必要だと判断されるのであれば、今後も大切にお使いいただきたいと考えています」」と回答していますが…

法律的に問題は全くありません。

 

人骨は祭祀財産ですから、法律的には現在の所有者は「各学校」とみなされます。

各学校」がその財産をどうしようと自由ですが…

人骨である以上、節度は求められます。

 

一番の基本の墓埋法にも第1条に書かれています。

第1条 この法律は、墓地、納骨堂又は火葬場の管理及び埋葬等が、国民の宗教的感情に適合し、且つ公衆衛生その他公共の福祉の見地から、支障なく行われることを目的とする。

そのまま使うのは「国民の宗教的感情」に反してませんか???

 

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