個人所有のみなし墓地に新しくお墓を建てた 法律違反なの?平成31年2月17日更新

 

過去ログでもなんどか書いたのですが、質問のメールを頂戴致しましたので、回答した内容を補足して公開します。

 

メールの要旨です。

個人所有の土地に古いお墓

所有者の家族が亡くなったため、新しく墓石を建立し納骨した

法律上問題は無いか?

 

最初に結論をズバッと書きます。

法律に違反しない可能性が高い。

 

住職、「ズバッと回答」なのに、「可能性が高い」、歯切れが悪いねえ(^^

( ̄∇ ̄;)ハッハッハ、しょうがないんですよ。

詳細が不明です。

というか、重要なポイントを素人の方が理解し、それを質問文にするのは無理です。

 

墓地の基本です。

過去ログでもなんども書きました。

1、 墓地の土地の所有権

2、 墓地の土地の使用権

3、 遺骨や墓石等の所有権

 

このうち、墓埋法が関係するのは1と2だけです。

 

墓地、埋葬等に関する法律(昭和23年5月31日法律第48号)

第10条 墓地、納骨堂又は火葬場を経営しようとする者は、都道府県知事の許可を受けなければならない

第20条 左の各号の一に該当する者は、これを6箇月以下の懲役又は5千円以下の罰金に処する。

一第10条の規定に違反した者

 

ということで、無許可でお墓を建てちゃうと「6箇月以下の懲役又は5千円以下の罰金」です。

 

あれ住職、法律では「経営」でしょう。

お墓を建てるのって、経営なの???

 

するどい!(^^)!

 

「墓地を経営できるのは誰か」は法律じゃなくて、「墓地、埋葬等に関する法律施行規則」のさらに下の「細則」にあるんです。

現在は市町村に業務は任されています。

足利市の場合で説明します。

 

足利市墓地、埋葬等に関する法律施行細則平成23年8月10日規則第47号

第2条 法第10条第1項の規定による経営許可(以下「経営許可」という。)又は同条第2項の規定による変更許可(以下「変更許可」という。)を受けようとする者(地方公共団体を除く。)は、墓地、納骨堂又は火葬場(以下「墓地等」という。)の計画について、あらかじめ市長と協議をしなければならない。

 

住職、協議すれば誰でも経営できるの?

できません。

 

第3条 市長は、次の各号のいずれにも該当し、かつ、経営の永続性、公益性及び非営利性が確保できると認める場合でなければ、経営許可及び変更許可をしてはならない。ただし、市民の宗教的感情に適合し、かつ、公衆衛生その他公共の福祉の見地から支障がないと認められるときは、この限りでない。

(1) 次のいずれかの事由に該当すること。

ア 地方公共団体が墓地等の経営をする場合であって、使用者の増加又は区画整理等のため従来の墓地が著しく狭あいとなったとき。

イ 地方公共団体が墓地の経営又は墓地の区域の変更を行わない場合は、次のいずれにも該当すること。

(ア) 宗教法人法(昭和26年法律第126号)第4条第2項に規定する宗教法人が墓地又は納骨堂の経営を行う場合であって、やむを得ないと認められるとき。

(イ) 宗教法人法の規定により登記された事務所が1年以上市内に有するとき。

ウ ア及びイに定めるもののほか、特別の事由により新設が必要と認められるとき。

(2) 別表に定める基準に適合していること。

 

ようするに、「地方公共団体」と「宗教法人」以外は経営できないんです。

 

じゃあ、「個人所有の土地に古いお墓」はダメだよねえ。

大丈夫なんですよ。

 

「墓地、埋葬等に関する法律(昭和二十三年五月三十一日法律第四十八号)」

第二十六条  この法律施行の際現に従前の命令の規定により都道府県知事の許可をうけて墓地、納骨堂又は火葬場を経営している者は、この法律の規定により、それぞれ、その許可をうけたものとみなす。

 

「みなす」から「みなし墓地」です。

法律上は「みなす」は「同じ」と同義語です。

 

行政の立場からすると、「みなし墓地」とは、本来は墓地として認められないのですが、法律以前から存在するので、しょうがないから墓地とみなしましょういう墓地です。

 

きちんとした法令には書いてないんですが、「経営の永続性」で、墓地の土地の所有権が「地方公共団体」と「宗教法人」以外の場合は、許可がおりません。

 

お分かりになりました。

「1、  墓地の土地の所有権」が墓埋法で最大のポイントのなるのは、ここに理由があります。

 

「みなし墓地」の形態は色々なんで、細かく説明していくとキリがありません。

今回は「個人所有の土地に古いお墓」ですから、この事例で説明します。

今回のケースでは、法律上これ以外は違法になります。

 

1、 墓地の土地の所有権       所有者

2、 墓地の土地の使用権       所有者

3、 遺骨や墓石等の所有権     所有者

 

注意していただきたいことは、その「みなし墓地」に法律制定以前から、複数の方(たいてい親戚です)のお墓がある場合は、別のケースになります。

ね、大変でしょう(^_-)-☆

「みなし墓地」はきちんと手続きしようとすると、もの凄く大変なんです。

 

個人所有の土地に古いお墓」を「数家族が所有する墓」に変更するのは、ほぼ不可能です。

変更許可」がおりません。

 

つまり、相談のケースは全て合法なので問題にならない可能性が高いんです。

 

これが、親が所有していた土地の墓地を長男が相続(法律では承継という用語を使います)し、次男が別に同じ土地に新しいお墓を建てた場合は難しいです。

「墓地の土地の所有権」を分筆して、2つのお墓に分けたらアウトです。

あきらかに変更ですね、許可は絶対におりません。

 

でも実際にそんなことする人いますか?

墓地の土地は、墓地として使用する場合は非課税です。

地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)

第三百四十八条 市町村は、国並びに都道府県、市町村、特別区、これらの組合、財産区及び合併特例区に対しては、固定資産税を課することができない。

四 墓地

 

ということで、「墓地の土地の所有者 兄」「墓地の土地の使用権者 弟」「遺骨や墓石等の所有者 弟」は厳密には墓埋法違反になります。

でもそれをわざわざお役所に言う人いますか???

 

説明: 説明: 説明: image012

 

検索でこられた方は、こちらをクリックしてください。トップページに戻ります。

 

平成26年3月31日を以て全ての整備工事が竣工いたしました。

今後数十年間に亘り、寄付の要請は一切ありません。

日本唯一のユニバーサルデザインの寺、安心してお墓をお求めください。

 

お葬式・ご法事・改葬(お墓のお引越し)・お墓の建立

お困りの方、なんでもご相談に応じます
メールでのお問い合わせはこちらから