本寺と末寺ってなに?平成31年3月9日更新

 

高庵寺は元和元年(1615年)にできました。

この新しくお寺ができることを開山と言います。

今年で404年になります。

 

なぜ山なのか?

もともと山の中に多く建てられたのと、同名の寺が多くなったので、区別するためとされています。

この区別のためが理由でしょうねえ。

 

高庵寺の名称は正式には「大應山高庵寺」と言います。

ほぼ全ての寺が「○○山△△寺」となっています。

なぜ山(山号と言います)というかは、

 

沿革にあるように、高庵寺は長林寺八世雲樵祖養大和尚様が開かれました。

まあ、チェーン店の本店と支店のような関係です。

この本店を本寺、支店を末寺と言います。

 

曹洞宗の大本山は永平寺と總持寺ですが、全ての曹洞宗の寺院の本寺を辿ると永平寺が大元になります。

總持寺の開山は、永平寺の3代目の住職ですから、總持寺の本寺も本来は永平寺のはずなんですが…

実際は違います。

 

曹洞宗の規則でこうなっています。

第23条 両本山(永平寺と總持寺)以外の寺院は、「寺院」という。

第24条 寺院で末寺を有するものは、末寺に対する限り「本寺」という。

 

まあ、茶道なんかの家元制度と同じようなものですから本山は特別扱いになるんです。

因みに、茶道や華道の家元制度がお寺の制度を真似たんですけどね。

 

高庵寺に本寺はありますが、末寺はありません。

高庵寺の本寺の長林寺には、高庵寺以外にも末寺がいくつかあります。

重要なのは、その末寺がいずれも1615年前後に開かれました。

なぜでしょう?

 

このことは高庵寺だけのことではなく、全国的にも1600年代前半にお寺が急増しました。

もちろんニーズが急増したからです。

 

理由の一つが1600年に関ヶ原の戦いがあり、1615年に豊臣家が滅亡し、太平の世が始ったからです。

一応、1603年から江戸時代とされますが、関ヶ原以前の戦国の世は終わり、世の中が平和になり人口も急増しました。

 

実はもう一つ理由があります。

こちらの方が重要なんですが…

徳川幕府は1613年に「切支丹禁教令(慶長の禁教令)」を出して、キリスト教の大弾圧を開始しました。

 

さらに1638年に幕府直轄領で「宗門改め」を実施して、キリシタンの洗い出しと締め出しを行い、1671年には全国規模で民衆が信仰する宗門宗派を漏れなく調べさせ、これを「宗門人別改帳」として作成させました。

これが檀家制度の元になっています。

 

さらに1700年頃には、少し前の仏式葬儀の形が出来上がりました。

それ以前から、葬式は地域の共同体が行ってきたのです。

そこに、僧侶の儀式が必ず付随するようになったのがこの頃です。

 

高庵寺のできた頃にお寺がいくつかできたのも、この間の事情です。

ようするに、現在の足利では、高庵寺ができた400年くらい前からお寺が必要になったんですね。

 

足利では葬式が葬儀社中心の運営になったのは平成になってからです。

平成になって、足利にも葬祭ホールが林立し、葬式は葬祭ホールで行うようになりました。

それ以前は自宅や自治会館等で、隣保班が中心となって葬式をやっていたんです。

葬儀社も「○○葬儀社」ではなく、「○○造花店」でした。

 

もちろん、地域によって事情は全く異なります。

未だに地域社会中心で葬式を行っている地域も少しはあります。

 

個人的な経験ですが、昭和の末頃に23区内の葬式に伺いました。

自宅での通夜、斎場(火葬場)での葬式でした。

既に会葬者の大半は通夜に来る習慣になってました。

 

自宅での通夜に隣近所の方が会葬に来ません。

隣保班が既に存在しなかったんです。

隣家の方が、「なにがあったんだろう」というような感じで、不思議そうにこちらを見てましたねえ。

 

最近は足利でも葬式に隣保班の方が会葬するのが稀になっています。

 

曹洞宗でも、本寺・末寺の関係は希薄になっています。

高庵寺の場合は、本寺が一番近い曹洞宗寺院なので、本末の付き合いが続いています。

 

近隣のある曹洞宗寺院は本寺が遠方です。

現在は本末の付き合いは全く無いと言ってました。

 

現在の曹洞宗では、本末関係は、宗派離脱を防止する目的でしか機能していません。

それすら危うい状況です。

既にお寺の本末関係は時代遅れになっています。

 

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