曹洞宗の寺族問題2019.6.3

 

曹洞宗のお寺の娘として生まれ、駒澤大学仏教学部を卒業し、その後曹洞宗宗務庁に勤務された方のブログです。

女性と仏教2】寺族

 

主題はジェンダーの問題ですが、寺族の部分のみを引用させて頂きます。

 

寺族」という言葉をご存じだろうか。

私の属する曹洞宗では、簡単に言ってしまえば住職の妻、つまり「お寺のおくさん」のことである。

 

寺はあくまでも宗教法人のものであり、住職家族の「家」にはなり得ない、ということである。

 

現在、わが宗で「寺族問題」といえば、配偶者である住職の死亡後、寺を出て行かざるを得ない寺族の生活保障をどうするか、というのがスタンダードだ。

 

著者はジェンダーの問題を主題として書いておられます。

ぜひ、上記リンクから全文をお読みください。

 

高庵寺住職も過去ログでなんどか書いています。

いちばんまとまっているブログから再度記載します。

 

高庵寺の法人上の役員は、代表役員(社長ですね)の住職の私、その他に責任役員(取締役にあたります)が2名います。

1名は同じ曹洞宗の別の寺の住職です。

もう1名は檀徒総代(信者の代表)です。

 

この3名で責任役員会(取締役会ですね)を行い、重要事項は決めています。

といっても、責任役員の二人は会議に出てハンコを押すだけですが…

よほど大きなお寺以外はこんなもんです。

正直に書きますが、きちんと責任役員会をやって、議事録を作成してるだけ良い方です。

 

実際のお寺の運営は、住職と副住職と寺族(住職の妻)でしています。

これまた大半のお寺が同様です。

 

問題は建前と実際が一致していないことです。

 

法人としては、住職は代表役員です。

副住職と寺族は被雇用者なんです。

つまり単なる従業員です。

 

なぜこんな非合理な構造になっているかというと、包括宗教法人の曹洞宗の規則で決まっているからです。

 

その規則です。

 

宗教法人「曹洞宗」規則

第64条

寺院の代表役員は、宗制により当該寺院の住職の職にある者をもって充てる。

 

当然ながら、曹洞宗の規則よりも、宗教法人法の規則が優先します。

その宗教法人法の条項です。

 

宗教法人法

第十八条 宗教法人には、三人以上の責任役員を置き、そのうち一人を代表役員とする。

2 代表役員は、規則に別段の定がなければ、責任役員の互選によつて定める。

 

責任役員は必ず3名以上です。

曹洞宗寺院の場合は「規則に別段の定」がありますから、住職が代表役員です。

残りの責任役員は2名以上ですが、高庵寺も含めほぼ全ての曹洞宗寺院では2名です。

 

ポイントは残りの2名の責任役員に関する曹洞宗規則の条項です。

法律用語のようにう書いてありますから、原文ではなく実態だけ書きます。

 

1名は檀徒総代の代表です。

これは絶対です。

 

もう1名は、関係のある曹洞宗寺院の住職です。

規則上は寺族(住職の妻)でも可能な規則なんですが…

責任役員が5名以上(代表役員も含む)の場合は可能です。

そうでない場合は、宗務庁の申請に通りません。

ようするに、住職と妻で過半数にならないように規制しているんです。

 

なぜでしょう?

簡単です。

簡単に曹洞宗から独立して、単立寺院にならないようにしているんです。

もちろん、住職がその気になれば、簡単に単立になれます。

単立マニュアル

 

宗務庁の苦労が目に浮かびます。

単立寺院が続出したら、曹洞宗が困ります。

かといって「配偶者である住職の死亡後、寺を出て行かざるを得ない寺族」の大問題もあります。

 

ということで、寺族が責任役員になれ、なおかつ単立阻止のため、責任役員を5名にしたいのが狙いでしょう。

ただし、上手くいってません。

大多数の貧乏寺では、責任役員3名でも多いくらいです。

本音では代表役員の住職一人でも良いくらいです。

ただし、法律でできません。

 

ここで重要なことに気が付かれましたか?

曹洞宗の規則で副住職は絶対に責任役員になれません。

 

高庵寺で住職以上に活躍している息子は単なる従業員なんです。

もちろん私が住職を辞めたときは、必ず次期住職になれます。

別の条項に「住職後任候補者の登録」があるからです。

 

つまり会社でいえば、規則で次期社長が決まっているのに、取締役になれないんです。

これをひっくり返して別の人物を強引に次期住職に決めて、副住職が裁判を起こしたら、曹洞宗に勝ち目はありません。

 

住職、息子さんは必ず住職になれるんだから、良いんじゃない?

厳密には凄く困るんです。

いちおう息子は従業員ですから、本当は労働基準法の制約を受けるんです。

経営者の一員ではありませんから…

 

代表取締役の住職。

タダの従業員の副住職。

取締役ながら、非常勤で無報酬(実質仕事はありませんから、給料なんか払えません)の檀徒総代の他の寺の住職。

 

そしてなにより、実質共同経営者なのに、単なる従業員で、薄給の住職の妻。

高庵寺はまだましな方なんですよ。

高校生のバイトより薄給ですが、住職の妻は給料をもらっています。

無給の住職の妻も多いのが実態です。

 

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