住職の妻の葬儀を法人葬にして良いの?2019.10.24

 

こちらの過去ログで書きました。

葬儀社の支払い 10倍差があることも

 

お寺の葬儀は個人葬と法人葬の2通りがあります。

ちょっと分かりにくいですね。

会社の場合と同じです。

前社長が亡くなった場合、社葬で行う場合と個人葬でおこなう場合があるのと同じです。

お寺ですから社葬ではなく宗教法人葬(寺葬または檀信徒葬)になるわけです。

 

一番の違いは葬儀費用の負担者です。

法人葬で行う場合は、経費は法人(高庵寺)が支出します。

個人葬で行い場合は、経費は喪主(個人)が支出します。

 

住職及び先住は、ほぼ法人葬になります。

もちろん個人葬で行っても税法上の問題は全くありません。

ただし、住職及び先住の葬儀を個人葬で行うということは、寺(宗教法人)に原資が無い、つまりお金が無いということです。

簡単に言うと、その寺は経営が成立していないということです。

いずれ消滅するお寺ということです。

 

寺終いマニュアル 宗教法人の解散方法

 

上記過去ログに書いたんですが、宗教法人の解散って、お金も手間もかかります。

ということで休眠宗教法人が続出します。

休眠宗教法人の実例を過去ログで書きました。

 

曹洞禅ナビで調べたお寺 見つかりませんでした

 

上記寺の住職だった人は亡くなっています。

葬式は???

同じ教区(曹洞宗寺院の最小の集団です)なのに、足利市の曹洞宗の住職は誰も知りません。

いつ亡くなったのかも知りません。

既に亡くなっているということだけ知っています。

 

住職等の葬儀で寺としての経営状況が誰の目にも明らかになります。

住職及び先住の葬儀を個人葬で行うということは、寺として恥ずかしいことなんです。

上場企業で前社長の葬儀を社葬で行えないということは、会社が傾いていることを明白にするのと同じです。

 

これが寺族となると話は別です。

住職、寺族ってなに?

うーん厳密な定義は難しいんです。

宗派によっても違います。

曹洞宗の定義です。

 

曹洞宗宗憲 第32条

本宗の宗旨を信奉し、寺院に存在する寺族簿に登録された者を「寺族」という。

 

この規則だけなら、高庵寺住職の妻は寺族なんですが…

下位の規則にこうあります。

 

曹洞宗寺院規則 第23条

寺族代表は、曹洞宗寺族規定第3条の規定による寺族簿に登録された者であり、かつ同規定第5条の規定による準教師に補任された者のうち寺族代表登録簿に登録された者をいう。

 

さらに下位規定です、上記の「曹洞宗寺族規定第3条の規定」です。

長いのでポイントだけ。

 

曹洞宗寺族規定 第3条

寺族安名は、年齢が16歳以上の者であって、前条の寺族の任務を遂行するもの対し、両本山貫首又は前貫首が親授する。(後段略)

6 前項に規定する通知を受けたときは、教学部長は、その寺族安名の授与を受けた者を寺族簿に登録し、登録証を交付する。

 

住職、分かりにくいねえ。

( ̄∇ ̄;)ハッハッハ、簡単に書くとこうなります。

曹洞宗の正式な研修を受けて、曹洞宗の寺族簿に登録された者だけが、正式な曹洞宗の寺族ですよということです。

 

つまり、高庵寺住職の妻は、「宗教法人 高庵寺」の寺族ですが、「宗教法人 曹洞宗」の寺族では無い、ということです。

この間の問題は過去ログできちんと書きましたので、ご興味のある方はそちらをご覧ください。

 

曹洞宗の寺族問題

 

話を「寺族の葬儀を法人葬にして良いか」の問題に戻します。

曹洞宗の細かい規則を書いたのは、宗派によって内情が全く異なることを前提で書きたかったからです。

過去ログで書いたんですが、寺族の問題については、浄土真宗は他の宗派と状況が全く異なるんです。

再掲します。

 

注:上記の内容は浄土真宗には全く当てはまりません。

浄土真宗では、住職の妻が副住職であるということがかなりあります。

高庵寺では、私が檀務(葬儀や法事)ができないときは、他の寺の住職に依頼するしかありませんでした。(今は弟子二人が正式な資格「住職になれます」があるので、大丈夫です)

これには歴史的な背景があり、浄土真宗では成立当時から「肉食妻帯蓄髪勝手」、在家と同じ立場だったんです。

浄土真宗の寺院では、寺院規則で「住職が世襲制」であることを決めているお寺もけっこうあるんです。

 

高庵寺の場合です。

先住の葬儀は法人葬でした。

母の葬儀は個人葬でした。

 

母の葬儀を法人葬で行うことに税法上の問題はありません。

後日、顧問税理士に確認しました。

 

法人葬で行うためには以下の2点がポイントです。

1、 現職時の地位

2、 実際の法人への貢献度

 

もちろん、2の方が重要です。

母は「宗教法人 高庵寺」の寺族かつ「宗教法人 曹洞宗」の寺族でした。

 

高庵寺の役員は、曹洞宗の規則通りです。

代表役員の住職、責任役員の檀徒総代、近隣の○○寺住職の3名です。

当たり前ですが、後者の2名は非常勤です、実質的な貢献度はありません。

 

母が寺族のとき、高庵寺への貢献度は檀家全員が認めるレベルでした。

法人葬は可能でした。

 

ただし個人葬にしました。

前住職の法人葬は、クレームは皆無です。

母を法人葬にしたらどうだったでしょう?

 

法人葬の原資は檀家様のお布施や寄付です。

よほど豊かな寺以外、檀家から寄付を募ることになります。

 

前住職の葬儀なら理解は得られます。

前住職の妻の場合はどうでしょう?

 

お分かりになりましたか。

檀家の理解を得るのには不十分です。

いくらお寺に尽くしても、住職ではないからです。

 

知っている範囲の事実です。

曹洞宗の寺院(市外も含む)で寺族を法人葬で行った寺院は知りません。

市内の他宗派の寺院で、たった1ヶ寺だけありました。

これが現実です。

 

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