兼務寺(住職のいない寺)になったら墓地は荒れます平成24年9月13日更新
家を新築します。
新築当時と遜色のない快適なレベルを維持できるのは何年でしょうか?
足利でも、中古住宅の販売がけっこうあります。
おそらく、この不況で手放す方が増えていらっしゃるんでしょう。
けっこうなプライスがついています。
リノベーション(リフォームではありません)にかなりのコストがかかっているようです。
関係者にお聞きすると、購入してからのメンテナスを考えたら、割高でもリノベーション済みの中古物件の方がずっとお得だそうです。
普通の住宅でもメンテナスコストは高額です。
しかも、メンテナンスをしていても、快適(?)に生活できるのは30年だそうです。
ネットで検索したら、古いデータ(2003年)ですが、平均26年というのがありました。
これは、26年で解体というデータです。
お寺のメンテナンスコストは比較になりません。
今度はマンションで検索してみました。
財)マンション管理センターの試算です。
8階建75戸(専有面積69u/戸)のモデルを想定して、積立金の必要額を試算してみた結果、戸当りの年間必要額は137,200円です。
高庵寺では、今、親子2代に亘るメンテナンスのつけをいっぺんに払っています。
総額で1億7千万円程度になりそうです。
正直、金策で大変です。
しかも、一番のメインの本堂は、小手先のメンテナンスで済ませています。
幸い、材質が現在の建物とは比較になりません。
建築に詳しい方なら分かりますね。
床下材は栗です。
主要建材は欅です。
後100年、だましだまし使うしか方法はありません。
ご近所で、本堂のリノベーションをされたご寺院様がありますが、当初予算は2億5千万円です。
都内に行きますと、本当にメンテナスの行き届いた素晴らしいご寺院様があります。
当たり前ですが、本堂等も小まめにメンテナンスをした方が、総コストは低いのです。
ただ、大半のお寺はそこまでの財力がありません。
年間のメンテナスコスト、どれくらいなのでしょう?
見当もつきません。
高庵寺レベルのお寺でも、適切なメンテナスのためには、最低1000万円はかかります。
しかも、この金額には、本堂のメンテナスは含まれておりません。
本堂のメンテナンスは、小手先では通用しないのです。
やるときは、一度解体して、組み直しに近いレベルのリノベーションが必要です。
億単位の経費になるんです。
これは、毎年500万円程度積み立てて、20年に一度実施というのが現実的でしょう。
もちろん、これ以外にもお寺を維持するだけでも経費がかかります。
正直、住職が生計をお寺に依存しなくとも、お寺を適切に維持するだけで、年間2000万円程度は必要です。
問題は、それが可能なお寺がどれくらいあるのかということです。
既にニュースソースは削除されてますが、このニュースご記憶にあると思います。
「グランド・レリジオン」(埼玉県川口市芝新町9-3)の齋藤浩司社長であったが、葬儀の際に僧侶が、施主から受け取る「お布施」の所得を、2011年までの7年間隠し、東京国税から約5億円の所得隠しを指摘されていた。
葬儀会社などから支払われるリベートなども、隠蔽した悪質な所得隠しを行っていたとされる。ほかに指摘を受けたのは、グランド・レリジオンと取引のある葬儀会社の「セクト」(千葉市若葉区小倉町514-1)など10社。
この会社は、檀家が少ない寺やお布施額が低い地方の寺などに狙いを絞って協力を要請していました。
高庵寺では、住職が定年間際まで公務員をしていましたので、なんとか頑張っていられます。
家族の食い扶持をお寺に頼っていたら、背に腹は代えられなかったかもしれません。
正直、内情を知る者としては、グルになっていたお寺を責める気持ちにはなれません。
寺院墓地、民間霊園よりは遥かに安全です。
地域ごと消滅しない限り、墓地は残ります。
あなたのお墓の権利が脅かされる危険はありません。
ただし、今、素晴らしく快適な寺院墓地が手に入ったとして、30年後その状態が保たれていることを意味しません。
それを保証するためには、住職が強欲坊主と檀家様から非難されるくらいでなければ不可能です。
本当に無欲で良心的な住職と、よく整備された快適な寺院の両立を望むのは虫が良すぎます。
選ぶのはあなたです。
ただ、現実問題として、みなさん本当にお金がありません。
高庵寺も、大規模なリノベーションは、これが最後です。
一部の恵まれた地域以外は、強欲坊主のお寺は、檀家様が激減します。
住職が、何度も強調してますが、対象者がウェブをご覧にならないため、改葬(お墓のお引越し)が簡単にできることが、みなさんお分かりにならないのです。
もちろん、お金がかかりますから、やるのは大変です。
でも、お墓を改修するのなら、費用はほとんど変わりません。
後10年もしたら、改修をきっかけに、改葬を考えるのが当たり前になるでしょう。
ちょうどそのタイミングで、お寺の淘汰も始まります。
追記
上記のご寺院、最終的に法要の費用や記念出版等も含めて3億円を軽く越える出費です。
檀家様のご負担、大変でしょうね。
大丈夫なんですかね。
検索でこられた方は、こちらをクリックしてください。トップページに戻ります。
平成26年3月31日を以て全ての整備工事が竣工いたしました。
今後数十年間に亘り、寄付の要請は一切ありません。
日本唯一のユニバーサルデザインの寺、安心してお墓をお求めください。
お葬式・ご法事・改葬(お墓のお引越し)・お墓の建立
お困りの方、なんでもご相談に応じます
メールでのお問い合わせはこちらから