お布施を渡すタイミング いつ渡したら良いの?平成29年6月20日更新

 

実は最近、葬儀でお布施を葬儀が始まる直前に頂きました。

正直困りましたねえ。

 

まず葬儀式の最中に、大金を控室のカバンの中にしまっておく必要があります。

葬儀のときって、出入りの人が多いんです。

導師控室に出入りする人は普通限られるんですが…。

 

もし紛失していた場合、可能性としては盗難しかありません。

警察も確実にその線から疑います。

 

住職、警察に届けるの?

はい届けます。

喪主の方や葬儀社の方には申し訳ないんですが、届けます。

 

高庵寺住職は葬儀布施には必ず領収書を発行しています。

高庵寺は葬儀の領収書は必ず発行します平成26年6月28日更新

 

警察の届出証明がないと、使途不明金が出ちゃいますから。

これが無いと住職への給与とみなされて、税金をかけられちゃいますからねえ・・・( ̄  ̄;)

 

ということで、お布施について基本から知っていただくため、再アップをすることにしました。

 

まず布施とはなにか?

税法上は宗教法人への寄付です、ただしそこには純粋な心が必要です。

曹洞宗の坊さんですから、開祖道元禅師の修証義(しゅしょうぎ)から引用します。(正確には道元禅師が記したものではありませんが、思想を簡潔に表現しています)

 

第四章発願利生より抜粋

其(その)布施というは貪らざるなり、我物に非ざれども布施を障えざる道理あり、其物の軽きを嫌わず、其功の実(じつ)なるべきなり、然あれば則ち一句一偈の法をも布施すべし、此生佗生(ししょうたしょう)の善種となる、一銭一草の財(たから)をも布施すべし、此世佗世(しせたせ)の善根を兆す、法も財(たから)なるべし、財(たから)も法なるべし、但彼が報謝を貪らず、自らが力を頒(わか)つなり、舟を置き橋を渡すも布施の檀度(だんど)なり、治生(ちしょう)産業固より布施に非ざること無し。

 

特に大切な所はここです。

但彼が報謝を貪らず、自らが力を頒(わか)つなり

意味は「どのような布施であっても相手からの代償をあてにしないで、自分のもてる力量に応じて布施すること」です。

簡単に言うと、見返りを求めてするのは布施ではないということです。

 

世界宗教は、仏教とキリスト教とイスラム教です。

信者数からいうと、キリスト教、イスラム教、ヒンズー教、仏教の順ですが、ヒンズー教は民族宗教です。

キリスト教もイスラム教も全く同じことを言っています。

 

見てもらおうとして、人の前で善行をしないように注意しなさい。さもないと、あなたがたの天の父のもとで報いをいただけないことになる。だから、あなたは施しをするときには、偽善者たちが人からほめられようと会堂や街角でするように、自分の前でラッパを吹き鳴らしてはならない。はっきりあなたがたに言っておく。彼らは既に報いを受けている。施しをするときは、右の手のすることを左の手に知らせてはならない。あなたの施しを人目につかせないためである。そうすれば、隠れたことを見ておられる父が、あなたに報いてくださる。(新約聖書マタイ伝6:1−4)

 

イスラム経では一番重要な5行(正確には5柱)に喜捨(ザガード)があります。

一番分かり易く説明しているのが、フセインの権利の書の一節です。

いかなる状況でも、あなたとアッラーの間の秘密にしなさい。施すときは、あたかも自身を誰よりも信頼するかのように、聴覚と視覚を証人にさせてはならない。見返りを期待して施すべきではない。喜捨は自身のために行うものであり、人に好かれるために他人に思い出させてはならない。あなたが好かれるために他人に指摘するなら、他人もあなたになされた施しを指摘するであろう。このような行為は、意図が不純であることの証明となる。純粋な意図があれば、他人に自身の行為を思いださせることはしない。神のほかに偉力ある御方はない。

 

お分かりですか、世界三大宗教が同じことを言っています。

布施(喜捨)は自分のために行う行為なんです。

ですから、謝礼金や料金ではありません。

 

ただし、法人としてのお寺を維持していくのには、普通の家庭の数倍の費用が必要です。

なかには必要以上のお金を貪る僧侶も一部には存在します。(非常に残念ですが)

大部分の僧侶は、かつての私がそうであったように、自分のお金(私は県立高校の教師をしていました)を法人に寄付していました。

そうやって、死ぬような思いでお寺を維持してきました。

 

檀家様が毎月1万円くらいのお布施をしてくれれば、葬儀のお布施はタダでもいいんです。

高庵寺は1年間で1万円です。

30年間で世代交代として、一人15年として、15年分のお布施をまとめて支払っていると考えてください。(僧侶の勝手な理屈なのは承知しています)

葬儀のお布施が高いと感じると思いますが、それくらいもらわないとお寺が維持できません。

お布施の金額は定価ではありませんが、檀家様全員が支払わなければお寺は倒産します。

実際に地方ではお寺の倒産が多いということだけは知っておいてください。

 

だいぶ前置きが長くなりましたが、お布施の意味が分かれば、前もってお願いした時に(本来は普段から)支払うのが基本だということは分かりますね。

 

それでは応用編です。

納骨の墓拝みのお布施はいつお渡しするのが正解でしょうか?

もちろんお願いに伺ったときにお渡しするのが基本です。

49日納骨が多いのが実情ですから、法要が始まる前に「宜しくお願いします」とお渡しするのがマナーです。

 

直接墓前に集合した時はどうしますか?

これは、法要が終わって、僧侶が帰る前にお渡しするのがマナーです。

 

あれ、今までの話と違うんじゃない?

いえ、布施としては終了後お渡しするのが正解です。

ちゃんと理由があります。

最初の修証義を読めば分かるのですが難しいですね。

解説します。

 

雑宝蔵経(ぞうほうぞうきょう)に無財の七施というのがあります。

布施というのは財産(お金です)を布施する財施(ざいせ)以外に7種の布施があるんです。

その一つが心施(しんせ)です、簡単に言うと相手に対する思いやりです。

 

七施の中には、和顔施(わがんせ)と言辞施(ごんじせ)も含まれています。

和言愛語(わげんあいご)と俗に言いますが、修証義では、一番目に布施、二番目に愛語として、仏道修行の重要項目に挙げています。

 

墓前での法要は僧侶も大変です。(なにせ仏具を置く場所にも困ります)

事前にお渡ししては、僧侶も大切なお布施の保管が大変です。

そこで、思いやりで法要終了後にお渡しするのです。

法要終了後にお渡しするのは、財施と心施をしているのです。

けっして、読経の謝礼を支払っているのではありません。

 

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平成26年3月31日を以て全ての整備工事が竣工いたしました。

今後数十年間に亘り、寄付の要請は一切ありません。

 

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